広報 H.M
第67回卒業証書授与式が行なわれました。

雛まつりにしては寒さの残る3月3日、第67回卒業証書授与式が行なわれ、275名(男子91名、女子184名)の生徒が、卒業しました。
真澄会から会長、副会長、理事等が出席して、卒業生の門出を祝いました。
卒業証書の読み上げられた厳粛な空気の中で、各クラスごとに担任の先生に対する感謝の言葉が大声で発せられ、会場はそのたびに一瞬和やかな雰囲気に変貌しました。
 小野校長、PTA会長、鈴木真澄会会長から、学校、保護者、同窓生というそれぞれの立場から卒業生に、はなむけ、未来に対する励まし、母校の誇りなど沢山のメッセージが伝えられました。
在校生代表、卒業生代表からもそれぞれの思いが熱く語られました。涙につまるシーンもあり感動を呼びました。

今回は「仰げば尊し」に変わって「旅立ちの日に」が合唱され、男子の声が響き渡ったのが印象的でした。
式が終わり会場を出る卒業生に、温かい拍手がいつまでも鳴り止みませんでした。

     
     
       
       
真澄会 鈴木宏司会長より

平成26年度 卒業証書授与式 祝 辞

112期生の皆さん、卒業おめでとうございます。
 
 また、保護者の皆様方、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。心よりお喜び申し上げます。

 さて、卒業生の皆さん、皆さんは今日を境に、高校時代よりも一段と広く大きな社会へ出て行くことになります。これからも研鑽を積み、己を鍛えて自分自身を成長させていかねばなりません。私はその為の手段の一つとして、先輩をおおいに活用・利用して欲しいと思っています。横浜平沼高校は1900年創立以来、卒業生の数は君たちを含めて3万6千名を超えました。先輩達は色々な分野において、大いに活躍していることは、校史教育や先輩セミナーなどで十分承知していることだと思います。君たちはこれを利用・活用しない手は無いと思います。
 同窓であるというのは不思議なもので、同じ平沼の出身であることが分かると、年代を越え、主義主張を越え、急に話が弾んだり、物事がスムーズに運ばれたり、などということはよく耳にすることであります。どうか、積極的に機会を捉えて、先輩達と交流を図ってください。縦の繋がりを大事にして欲しいと思っています。
 さて、卒業に当たって一言。それは、膨大な情報が錯綜する中、本物・確かなもの・真なるものを見分ける・見つけ出す力を養って欲しいという事です。ある本でエッセイストの「嵐山光三郎」氏が次のように述べているのを知りました。“いまは、本当発見器のほうが必要ではないか、嘘はつきなれて精神的抗体があっても、本当のことは言いなれていない” というものです。「嘘発見器」は嘘をついた時、皮膚に流れる電流によって、血圧、呼吸、心拍数などに変化が生じることを利用したものです。ですから逆に、嘘をつくのが当たり前になってしまうと、本当を言うときの方がかえって電流が流れて、本当を言っていることが発見できる。嘘発見器は本当発見器になりうるという、強烈なブラックジョークですね。
笑いが出そうになるが、次の瞬間、笑い事でもないぞと思わせる言葉ですね。世の中、偽りの情報で満ちていることなどは決して無い訳ですが、情報が氾濫しているのは事実です。ですから、紛い物でない正しいもの、偽物でない本物を的確に見分けていかなければなりません。しかしながら、このような力を養う事、持つ事は、云うは簡単ですが、実際には容易なことではありません。特効薬は無さそうです。結局のところ、謙虚に真摯に学び続けること、地道にコツコツ努力し続けること、これしかないのかなと思っています。
 参考までに、ひとつの言葉を紹介します。
 「田中つとむ」さんの本の中にあるもので、読み上げます。
 学び
「書物」に学び
「先人」に学び
「歴史」に学び
「自然」に学び
「宇宙」に学び
学ぶ気になればあるある
すべてが師というものです。
 心に留めてもらえれば嬉しいです。
 さて、話が長くなりました。最後になりますが、真澄会より、平沼高校の思い出として、校歌と応援歌の入ったCDを卒業記念として送ります。聞いてみてください。まだ実感できないと思いますが、何年か後には校歌の持つ力・凄さをきっと感じると思います。もしかすると涙することもあるかもしれません。同期会など、何かの時に活用してもらえれば幸いです。
 それでは、君達の前途が輝かしいものであること、君達の未来が豊かなものであること、そして、本物を見分ける力を持ち、さらに自分自身が本物になるべく、強く逞しく生きていくことを切に祈念して、真澄会からの祝辞とします。


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