
歌い継がれる校歌・音楽で結ばれる絆
~創立125周年記念事業プレイベント 「校歌史タイムトリップ」~
2025年7月27日(日)神奈川県立横浜平沼高等学校小ホールにて、創立125周年記念事業の一環としてプレイベント「校歌史タイムトリップ」(対談&LIVE)が行われました。会場の小ホールを舞台、オーケストラピット、客席に構成し、総勢160名の観客が世代を超えて校歌と音楽を通して絆を深めました。
【第一部】
「校歌作曲者幸田延の時代にタイムトリップ」と題し、音楽プロデューサーの瀧井 敬子さん(62期)、作曲家の二宮 玲子さん(75期)がご登壇。瀧井さんからお話を伺うスタイルで展開。進行は加藤
未知(82期)が務めました。
校歌作曲家 幸田 延:明治の文豪 幸田 露伴の妹、1870(明治3)年東京に生まれ。延の幼少期から海外留学、音楽学校教授を経て、母校校歌作曲までの経緯についてお話を伺いました。延の母親が着物仕立てで使用する“鯨尺”と“ヘラ”を三味線に見立て、娘に音楽教育していた様子を瀧井さんが実演。明治時代に延が一生懸命に稽古している姿が見に浮かびました。
トークの中で、作曲年は不明ですが・・・、延が作曲したバイオリンソナタ二短調の演奏をバイオリニスト中務 雅子さん(75期)と、ピアニスト榎本 智史さん(108期)がアンサンブル演奏をしてくださいました。
力強く壮大な楽曲に客席からは大きな拍手が沸き起こりました。幸田 延の人生を五つの章に分けてわかりやすく現代と教育環境の違いも含めてお話いただきました。
1. 生い立ち:音楽学校での恩師(ルドルフ・ディトリヒ先生等)との出会い
2.国費による文部省派遣留学生に選出される(一回目のウィーン留学)
3.帰国後 東京音楽学校教授として八面六臂の活躍
早逝の弟子 滝廉太郎 中学唱歌作曲(荒城の月他)
4.延 学校を去る(二回目のヨーロッパ留学)
5.学校を辞職後 皇族・華族に西洋音楽を私塾にて教える。
母校校歌作曲。校歌作曲は横浜平沼高等学校が唯一無二であった。
後半は作曲家から見た視点として、二宮さんから校歌楽曲の音楽としての3つのポイントで解説していただきました。会場から「ふむふむ・・・」と、校歌の音楽としての構成、そのクオリティの高さに皆が頷いてました。
二宮さんの解説のポイント
1.1つのモチーフ(荒城の月)で全曲を統一
2.『苦悩を経て歓喜へ』の調性構造(短調から始まり同主長調で終止)例として・・・
ベートーベン 「運命」
ブラームス「交響曲第1番」
チャイコフスキー「交響曲第5番」
3.前半と後半の日本語のフレージングの対比
当日 飛び入りの登壇者で 塚田 聡志さん(74期)が校歌祭について レクチャー。塚田さんは吹奏楽団 ぬらひま団の指揮者としてもご活躍されてます。

楊洲周延《欧洲管絃樂合奏之図》町田市立国際版画美術館所蔵
中央のバイオリンを弾いている2人は幸田姉妹とも考えられる

幸田 延についてのお話 瀧井 敬子さん(62期)

瀧井 敬子さん(62期)

二宮 玲子さん(75期)

ピアノ演奏 榎本 智史さん(108期) バイオリン演奏 中務 雅子さん(75期)
【第2部】
「あの頃の音楽でタイムトリップ」と題しまして、とても楽しい舞台を構成いただきました。音楽プロデュース・企画構成・進行は吉岡 小鼓音さん(79期)、舞台監督・応援団出演
須藤 尚紀さん(78期)が務めてくださいました。司会も吉岡 小鼓音さんで出演者全員のことを紹介しながら進めていきます。
オーケストラで校歌合奏・合唱から始まり。オーケストラ編曲は二宮 玲子さん(75期)です。村上 雅基さん(77期)のフルート独奏が美しい旋律でした。吉岡さんの司会と共に、須藤さん、森 公美さん(79期)で学生時代の想い出を語りながら進行。
78期~80期の時代に学校で奏でていた楽曲、共に歌っていた曲をベースに演目をオリジナルで構成。ピアノには佐藤一夫先生の写真額が飾られ、二宮さんが新たにコールユーブンゲンを編曲した楽曲でコールユーブンゲン隊による合唱。当時TV放送のあった土曜日8時の名番組、あの合唱隊を彷彿とさせるユーモアがありました。観ていて楽しい合唱隊。その後は・・・
・ピアノ演奏:久保内 美穂さん(79期)、佐藤さゆりさん(79期)
・クラリネット演奏:万行 千秋さん(79期) 伴奏:伊藤 朋子さん(79期)
・独唱:吉岡 小鼓音さん(79期) 伴奏:砂原 嘉博さん(80期)
・コーラス:リユニオンズ 伴奏:砂原 嘉博さん(80期)
と続き・・・
最後は伝統の応援団 須藤 尚紀さん(78期)指揮のもと エールを行い校歌合唱・合奏で幕となりました。魂の応援団エールに同期の方々は亡き旧友を思い出す場面もあったようです。
オーケストラ指揮:二宮 玲子さん(75期)
コンサートマスター:中務 雅子さん(75期)
横浜平沼高等学校オーケストラ部21名ご参加
母校の伝統の校歌を、学校の小ホールで、現役のオーケストラ部生徒さんと共にOB・OGが合奏ができたことは、プレイベントとして大きく貢献できたのではないか?と思います。

在校生オーケストラ部と共にOB・OG 外部オーケストラと共に校歌合奏
指揮者 二宮 玲子さん(75期)
コンサートマスター バイオリン演奏 中務 雅子さん(75期)
フルート演奏 村上 雅基さん(77期)
フルート演奏 仁瓶 美奈さん(79期)
ビオラ演奏 吉岡 小鼓音さん(79期)
バイオリン演奏 北村 久美子さん(79期)
バイオリン演奏 横山 千絵子さん(79期)
オーボエ演奏 曽根田 香織さん(84期)

伝統の応援団 森 公美さん(79期) 須藤 尚紀さん(78期)

コールユーブンゲン隊の合唱

ピアノ演奏 久保内 美穂さん(79期)

ピアノ演奏 佐藤 さゆりさん(79期)

クラリネット演奏 万行 千秋さん(79期)
司会 進行の吉岡 小鼓音さん(79期)

クラリネット演奏 万行 千秋さん(79期)
司会 進行の吉岡 小鼓音さん(79期)
ピアノ伴奏 伊藤 朋子さん(79期)

独唱 吉岡 小鼓音さん(79期)

ピアノ伴奏 砂原 嘉博さん(80期)

フルート演奏 仁瓶 美奈さん(79期)

リユニオンズ(79期)

伝統の応援団 エール
須藤 尚紀さん(78期)
合唱の参加の皆さま

ピアノの上には 恩師佐藤一夫先生

オーケストラピットの楽譜
2025年7月27日(日)、母校小ホールにて、音楽で時間を旅するイベント「校歌史タイムトリップ」を開催いたします。
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