花橘(戦前分)
「高女」時代から現在にいたるまで受け継がれている本校の伝統のひとつに『花橘』がある。
創刊されたのは1910(明治43)年11月。当初は、学校や在校生の様子を卒業生にも知ってほしいとのねらいから、学校と同窓会の共同事業として発行された。
誌名『花橘』は古今和歌集f五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする」、後拾遺集「むかしをば花たちばなのなかりせば何につけてか思ひ出でまし」に因むもので、初代校長新原俊秀の命名による。古来、昔を偲ぶ花とされた花橘の名に、遠い卒業生を思い、古き校史を回顧するよすがとなるようにとの願いが込められている。